会いたくても
15七枚の絵、七つの話 第15話
 七枚の絵、七つの話



  第 15話



 椅子に座って途方に暮れていると、船長がのこぎりを持ってやって来て、海軍式で一礼をした。
 その上で乗客に「すいませんが、このお方は激痛に耐えられず逃げ出されるかもしれません。どなたか数人でこのお方をテーブルに上げ、しっかりと動けないようにしていただけないでしょうか?」と言った。

「ちょっと待って」と私は両手をあげながら言い、椅子から腰をあげ、逃げようとしたが、すぐに乗客の数人が私の周りをとり囲んだ。
「ちょっと、ちょっと。嘘だろう?」
 乗客の一人の「仕方ないんだよ」という顏をみつめ、力なくそう言った。

 その時だった。船長からのこぎりをもぎ取り「こんな物騒なものをわしの前にちらつかせるな」と怒鳴りつつ、年老いた海賊が現れた。

 その海賊が、うなぎ海賊団の親分だったのだ。

 親分は船長から今の状況をひととおり聞くと、こう言った。
「もしかすると、お前は私の祖父が言っていた『伝説の靴の脱げない男』なのかもしれない。とりあえずお前は靴をはいたままで船に来ればいい」

 そうなのだ。私はこのことがきっかけで、うなぎ海賊団の一員になった。 




うなぎ海賊団船長


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03/27 11:29 | 小説 七枚の絵、七つの話(絵つき小説) | CM:2 | TB:0
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