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7七枚の絵、七つの話 第7話
 七枚の絵、七つの話



  第 7 話


 第2章  七枚の絵、七つの話



       山小屋に住む老人と少年
  [1]
       絵:リュックを背負った少年が雪山を歩いている。

    雪峠


 今日のやつはいったいなんだ。私の教育がおろかであったのだろうか?
 この山の小屋にやつが来て、もう十二年。学校に行っているのなら、高校生になってもいい歳だろうに。一+二が答えられない。やつは黙っている。一+一は?といっても同じだ。真剣な顔をして空を見つめている。腹が立ち、人さし指をたて「これは?」と問うと、やつはやっと答えた。

「おじいさんの指は絵の具まみれだ」

 やつなりに考えた精一杯の答えなのだろうが、指の様子は聞いていない。一と答えてほしいのだ。
 どうして、ふだんコップを二個待ってきてくれと頼むと、ちゃんと二個持ってきてくれるのに、こう、算数をしようと紙に数字を書いたりして私なりの授業を始めると、やつの数学的思考はとまってしまうのか?
 やれやれ。「坊主。勉強なんてしなくていいんだよ 」と、やつを学校に通わせず、ずっと山で生活をさせたのが間違いだったのだろう。明日からは数えるという基本を、ウイスキーの空き瓶でも使って教えてやろう。

 今日は寒い。寒すぎる。すこし怒り過ぎたかもしれない。村までの急なおつかいも酷なことをしたな。吹雪きにならなければいいが。

 ごめんよ。今晩は鹿の肉をたっぷり使ったスープでもこしらえてやろう。やつが好きなしっかり焼いたコンビーフもつけてやろう。絵はこれで終わりでいい。迎えにいこう。



(コメント)
 絵描きが誰なのかは分からない。絵にも文章にもサインがない。
 しかし絵と文章の作者は男で老人だ。しかもかなりの酒好きの。そしてやつと呼ばれる思春期を迎えた少年。二人は山中の小屋で暮らしていた。
 絵はここ、湖のほとりにある家屋の天井裏で発見した。文章にある山小屋はどこにあったのだろう?
 なんてこった。手がかりになったはずの家屋は私が倒壊させてしまっている。


雪まじりのコート


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04/05 11:07 | 小説 七枚の絵、七つの話(絵つき小説) | CM:3 | TB:0
今、カテゴリーの方からもう一度戻って、流れを見てきました。
まだまだ出だしなんですよね。
一つだけお願いですが、よろしければ、何章まであるかだけ教えて下さい。
実物の本を見るわけではないので、なんだか心もとないというか…。
少年の感想が素敵ですね。
おじいさんの言うように、ちょっとぼんやりしているのか...?!
星の王子様みたいにまっすぐな目をした少年なのか?!
と2人の関係が気になります。老人と少年....。

凄く綺麗な絵です。
シンと凍てつく空気が伝わってくるようです。

>ichiiさん、
ありがとうございます!!
はい、まだ最初の方ですねーー!!
なるほど!!
こちらはブログ連載用に細かく分けてるんですが
1話の長さがだいたいこの位で、全部で28話になります(^^)
章は、2章までです。
「心もとない」というの、なんか分かりますよ~
実際の本を、手に持って読む感覚と違いますもんね。

>まつこさん
ありがとうございます!!!
二人の関係は徐々に分かってきますよ~(^^)
老人と少年のやりとりが結構面白いです。

鼻から吸う空気が冷たくてツーンとするような感じがしますね。
ほんとに寒そう~~(>.<)
ありがとうございます!!!!
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